運動前のストレッチは危険? その2
「運動前のストレッチは危険?」という説が流布しています。
これには一応それなりの理論があるのですが、それでも煽りが強すぎるように思います。
一般の人がそのまま鵜呑みにして、ストレッチや準備体操をしなくなるのはそれこそ危険ではないでしょうか。
一般的なストレッチの種類
○スタティック(static=静的)ストレッチ
一定方向にゆっくりと筋肉をのばす。いわゆるストレッチ
○バリスティック(ballistic)ストレッチ
反動を利用するストレッチ。ちょっと昔の前屈のように1,2,3,4とリズミカルに反復するようなもの。いわゆる準備体操
○ダイナミック(dynamic=動的)ストレッチング
動きのなかで目的の筋肉を伸ばす・縮めるを繰り返す。実際の運動の動作パターンに準じた動きを中心に組み立てることが多い。サッカーで行われているブラジル体操など
その他、PNFストレッチなどがアスリートには取り入れられていますが、
一般にはなじみが薄いのでここでは割愛します。
運動前のストレッチは危険!といわれるのは、
ひとつはバリスティックストレッチ。
体が温まらないうちに、反動をつけて急に筋肉を伸ばすことで痛めてしまう危険がある。ということ。まあこれは、目新しいことではなく、あたりまえですね。
話題になっているのは静的ストレッチ。
伸ばされた筋肉はびろびろになって関節が不安定になるとか、
筋力を低下させ、パフォーマンスを落とす
と言われています。
実際、いくつもの実験データによって、強い静的ストレッチによって
最大で30%程度筋力が低下することが証明されています。
とはいえ、優秀なスタッフがついた現役アスリートでも
静的ストレッチを欠かさず続けている人も多いのは事実。
そこには実験と実践の大きな違いがあるからなのですが、
長くなったので、続きはまた次回。