台湾お茶めぐり、その2。「東方美人(オリエンタルビューティー)」の里

出かけたのは三連休初日の10月8日。
10月10日は国慶節。双十節ともいうそうです。(10がふたつあるから)
結局普通なら1時間半の道のりに5時間近くかかって、
台北からすこし南に下がった、「東方美人」の里に到着。

ここでちょっと基礎知識として
「東方美人」=「オリエンタルビューティー
と名付けられたこのお茶は、
別名「香檳(しゃんぴん)烏龍茶」
また産毛に覆われた芽の部分の茶葉が白いので、
「白毫(はくごう)烏龍茶」といわれます。
で、この茶葉が白い訳は"ウンカ"という虫が
お茶の芽を咬むためにできる。
そのため、「東方美人」はそのほとんどが無農薬栽培に近いというわけ。
(ウンカが死んじゃうと作れない!?)


☜ここでお茶が飲めます

山道を入っていくと訪問先の陳さんの茶園&レストラン。
まずは特産品のはちみつを使った蜂蜜酢で乾杯。
次々に出てくる料理。冬瓜の豚肉詰めが大好評
客家料理は全体的に日本人の好む味でした。



☜これが「冬瓜の豚肉詰め」。葉は「バジル」


別棟に移り、いよいよ陳さんの東方美人がふるまわれる。
まずはなにやら書類を取り出す陳さん。
残留農薬の検査表だ。合格者の欄に陳さんの名前。
安全と信頼のために茶農家や農協が協力しているそう。
青茶のなかでもっとも発酵度が高いこのお茶。
烏龍茶というよりも渋みのない、やさしい紅茶のような印象。
蜂蜜や花の蜜を淡くしたような香り。"清香"好みの私も、
陳さんのお茶を飲んで東方美人が好きになったくらい、美味しかったです.
陳さんのお茶の入れ方が、また変わっていました。
3煎はそのままお茶をストレートで味わい、
4煎目から、鉢植えの花や庭のハーブをブレンドして楽しむというのです。
(ランの花とか、バジルの葉とか)
そして最後の7煎目はまたストレートで味わう。
いいお茶に余計な香りをつけることは邪道、そんなの生産者さんに申し訳ない、と
思っていたから少しびっくり。

お茶を作っている人が、そうやって飲み方を楽しんでいるのだから、
もっと自由に楽しんでいいんだなと素直に思えた。
いい体験でした。


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中国茶の本―選び方・いれ方・楽しみ方入門

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